レースラフティングの醍醐味といえば艇名(チーム名)を自分でつけられるところにあります。ラフティングの伝統なのか国内のほとんどのレースで艇名がつけられます。ちななみに団体名も自分たちでつけられます。
艇名は個性を主張していけるのでいいのですが、あるところでは非常に不適切なチーム名をつけて大会の品格を著しく下げる輩もいます。
ラフティングをもっと大きな競技にして裾野を広げていくためにも不適切な艇名は避けるべきです。
今回はそんな「艇名」問題について私見を述べていきます。
本来は団体名と指名のみ
カヌー競技もそうですが他のパドルスポーツでボートに名前をつけることはできません。ラフティングも同様ですがワールドカップであれば「国」表記です。カヌーであれば「国・名前」で表記されます。
国内レースであっても「氏名・所属団体名」のみがリザルト表記されます。所属団体も適当なことは書くことができず連盟登録している団体名でなければなりません。そもそも選手登録する時に「各都道府県カヌー協会・所属団体名・氏名」を登録して選手登録をするので照会されます。
「それは個人競技のカヌーだからで、4人もいるラフトは無理でしょ。」と思う方もいるかもしれませんが、スプリントにもK-4という4人乗り種目がありますが同様の表記です。山田太郎さんという方がいると「T・YAMADA」と書かれてこれを国名の後にメンバー全員分表記します。「JPN/T・YAMADA ・・・」と言った具合で全員の名前を表記していきます。
むしろボート名で一括りの団体種目の方が少ないはずです。
下ネタは見ていても萎える
ウケ狙いなのかわかりませんが艇名で下ネタをやる人がいますが本当に最低だと思います。ラフティングを大きくしてメディアで取り上げてもらったりした際に何も知らない人がリザルトを見て下ネタが並んでいたらどう思うでしょうか?普通であれば「なんか内輪で楽しんでる閉鎖的な競技だな・・・」と引かれて終わりです。そこで「センスいいな!自分もやりたい!」と思う人はほぼいないでしょう。
もちろん艇名で多少遊んだり流行りのものを捩るのは全然いいと思います。
しかし、いくらなんでもダイレクトすぎる下ネタは正直同じ競技をしている人からしても萎えてしまいます。
大会規約でも「公序良俗に反する艇名は・・・」と書かれています。バンされてもおかしくないのでやめましょう。
伝統艇名こそカッコイイ
一橋大学ストローム会の「TAMA」のように10年以上先輩から引き継がれているような艇名こそ本当にカッコいいし価値があるのではないでしょうか?その名前をつけるからには恥ずかしいレースはできないという後輩たちの意志も感じますし世代交代しても活躍を追いかけたくなります。私が現役の頃には新潟大学にも「五十嵐コンバイン」という伝統艇名がありました。5年以上続いた新潟のエース艇で必ず表彰台を取りにくる本当のエースでした。
社会人チーム「HORU」ももう5年以上この名前で活動していますが、立ち上げ期は全く無名でした。使っていくうちにレースラフティング界でHORUはTEIKEIに次いで恐れられる名前にまで強くなりました。実際現役の子も「HORU」が出るなら勝ち目がないとメンバーラインナップも見ずに諦めるほどのネームバリューになりました。
同じ名前で活動し続けるということは歴史も次いで行くということです。
確かに伝統艇名は先輩と比べられてしまいますしプレッシャーにはなるかもしれませんが先輩を超えて「今年は強いね!」と言ってもらった時に快感があるのではないでしょうか。
そして何より一緒にプレーする身からしたら「あのチームが来てる!?今年の仕上がりは??」と追いかけたくなるのが伝統艇名です。
最後に
厳格な艇名をつけろとは言いませんし、多少遊ぶ分には全然ウェルカムですが近年あまりにも正気を失った艇名があったりします。
また、否定はしませんが個人の名前をいじった艇名や内輪ネタが過ぎる艇名は正直覚えられないしスベッてるなーとしか思いません。御岳カップの中継を見ていても読みづらい艇名やチーム紹介も内輪ネタを入れたものは実況も困惑してどう捌いていいのかわからなくなっています。実況で「あ・・・へー・・・〇〇君は・・・どの子なんでしょうか・・・」ということもたまにありました。ネタにするならもうちょっとみんなが笑ってくれるようなものにしましょう。
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