【ルール解説】コースオープンと再レース

昨年の秋の御岳カップを見ていて「これはヤバイな・・・!」と思った場面がありました。

それはゲート審判が「コースオープン」に関する規定を理解していないということです。審判にボランティアで参加してくれている人を批判する気は毛頭ありません。それを周知しない運営やチーフ審判に問題があります。さらにいうと真偽のほどは分かりませんが本来妨害したとしてペナルティーを受ける側がなぜか再レースなのか3本目を漕いでいたのでもしかしたら運営も調査しないで再レースを認めた可能性があります。

そこで今回は「コースオープン」「再レース」について解説していきます。

自分達のレースを邪魔されたり不当な扱いを受けないためにも最後まで読んでいってください!!

コースオープン

まず「コースオープン」です。

コースオープンとはスラローム競技など一定間隔で発艇している競技において後方の選手(チーム)に追いつかれた場合追いつかれた側はコースを開け渡さなければならない(妨害してはならない)という規定です。

ラフティングの場合しっかりと詰まった競技細則がないためおおむねカヌースラロームのルールをそのまま流用していることがほとんどです。そのためここからはカヌーのルールに則った解説になります。

本来2分間隔であれば競技エリアの長さ的に追いつくことは不可能なのですが、チャレンジで出場しているチームなどはやり直しやリカバリーが入り競技時間が長くなってしまい後方のチームに追いつかれることもしばしばあります。

①コースオープンの指示

そもそもスラローム競技においてコースオープンは自発的に行うものではありません。ルールでは区間審判のホイッスルによる指示となっています。ラフティングの場合もルールをわかっている審判であれば「ゼッケン◯番!コースオープン!!」と叫んできます。さらにオープン後の再開も審判の指示があるまで待機です。勝手に再開して追いついてはいけません。当然ですが審判の指示に従わないと最悪失格処分です。

なぜ審判の指示かというと追いついてきた選手がその手前で不通過をしていた場合コースオープンさせる必要がないからです。カヌーでもたまにあるのですが、競技レベルの未熟な選手は難しいゲートに挑戦して脱艇するよりも不通過して安全に降ることを選ぶ場合があります。そのような選手が真面目に全通を目指している選手に対して邪魔をすることはできません。このような場合全体が見えている審判は「コースオープン権なし!追いつかないでください!!」と逆に上から来た選手を止めます。

このようにコースオープンを指示するのは審判の判断なのです。

御岳カップではこのルールを理解した審判がいなかったのか選手が接触しそうになっても外野のルール知ってるおじさんが叫んでいて審判は「・・・この人たち何叫んでんだ?」というような顔をしていました。

②抜く側も正しく追い越す

追い越す側もコースオープンしてくれた選手に対してわざと接触して「邪魔されました」というのは禁止されています。ルールでも「追い越す選手は、水路を適正に漕行するよう試みていなければならない。」と規定されています。もちろん故意の接触が認められた場合審判のジャッジペーパーに書かれたり調査の際見ていた審判の証言で再レースができなくなる可能性があります。

DRの場合は競技区間が長すぎて全体を把握できませんがスラロームはほぼレース全体が見られているので不正はできません。

③コースオープンの位置

審判も慣れている人なら入りやすいエディーやタイミングを見計らって指示をしてきます。しかし、慣れていない人は追いつかれた=コースオープンで指示を出してくるので「どこで止まるねん…!」という場所で指示をする人もいます。その場合近くで安全に止まれそうなエディーに速やかに入りましょう。極力アップゲートがあるエディー内でとどまるのはやめましょう。余程広いエディーのエディートップにゲートがあるならまだしも御岳サイズのエディーでいられると普通に気になりますし邪魔です。

御岳カップではSUPレースにも出ていて他競技の審判もしてくれている深見選手なんかは適切に指示を出しています。どこのエディーで待機して抜いた選手がどのゲートまで行ったら再開していいよなど指示をくれます。本来は一定区間にこのような状況がしっかりと見える審判をおこなければならないのですがいかんせん人手不足のようです。

再レース

妨害行為が認められた場合は再レースを申し込むことができます。

カヌーでは審判部長の判断によるものですがラフティングの場合は普通に運営にプロテストでいけるはずです。

しかし、この時の再レース権は「追いついた側」だけです。「追いつかれた側」に申請権はありません。自分が早くて追いついたのにコースを開け渡さないことに対する再レースであり、自分が遅いがために後ろから追いつかれて煽られたに関しては勝負の世界では自己責任です。後ろのチームがよほど全ゲート不通過して突っ込んできたという場合は例外ですが、間隔を開けて出てるのに追いつかれる側がそもそも悪いのです。

当然これは申告制なので申告しないと再レースはありません。

再レースのポイントは

  • それまでのゲートを全通している。
  • 前の選手に追いついた。
  • 審判の判断ミスや前漕者の判断ミスにより自分の漕行が著しく妨害された。
  • もう一本やりたいと意思表示する。

です。どれか一つでも満たさないと基本的に再レースは認められません。

追いつかれた側はプロテストをもらって処分を受けることはあっても再レースをさせてもらえることは基本的にありません。

まとめ

リバベンのような流速があるフィールドでは滅多に追いつくなんて事はありませんが、御岳カップでは頻繁に起こる事例です。ルールを理解して正しく競技に臨みましょう。場合によっては他チームに対する妨害行為となりレースの戦績にも大きく影響を及ぼしかねない事なので正しく理解しておきましょう

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