よく質問されることの一つに「どんなパドルを買えばいいんですか?」といった内容のものがあります。
パドルは「長さ」「サイズ」「ブレードタイプ」「シャフトの太さ」など様々な要素によってできています。
そんな中でも私の答えは決まっています!
「とりあえず好きな物を買ってみな!」です!笑
かなり無責任な感じがしますが、それ以外言いようがありません。
全く同じ身長・体重の人でも好みやスタイル・ポジションなどによって違いが出るのに正解なんてありません!
とりあえず一本作ってみてそこから自分にあった物を探し、修正したり2本目を買ったりというのをオススメしています。
しかし、ただ「一本買ってみな」ではあまりにもひどいので、ここでは私が自分で作る際に気にしているポイントや、こういった考え方もあるといったものを紹介していきます。
また、今まで修理や組み立て・パドルの販売も行ってきましたが「こういうのだけはやめた方がいい」という組み方もありますので追加で解説していきます。
今回はラフティング用のシングルブレードパドルを前提として紹介していきます。
ブレードサイズ
大体の人が欲しいメーカーやモデルが決まって悩むポイントは「長さ」と「ブレードサイズ」の2点ではないでしょうか?
まずは『ブレードサイズ』から解説していきます。
結論から言うと「Mサイズ以下がオススメ!」です!!
カタログなどを見ると多くのメーカーが「S・M・L」や「mini・max」「junior・M・athlete」といった具合に何種類かサイズを出しています(選手とのコラボモデルでワンサイズのものもあります)。
ここでよく勘違いされがちなのが「ブレードが大きければしっかりキャッチができて漕ぎが強くなる」ということです。
確かにたくさん水は掴めますが、それを活かせるかは『パワー次第』です。
ここでいうパワーとは「海外の筋骨隆々なトップ選手レベル」です。
あえてキツイ言い方をすると、日本人の週末パドラーレベルでLサイズなんて無理です!
個人的には通常のパドラーならMブレードで十分だと思います。力に自信がなかったり小柄な人であればジュニアサイズでも十分だと思います。
そこで見栄をはっても仕方ありません。
実際に私も180㎝90㎏のパワー系パドラーですが「M +」という少し大きいサイズですらまともに引けませんでした。
確かに重いので引けている気にはなります。キャッチできている気にもなります。しかし、動画などでみたりすると引けていないのがよくわかると思います。
「引けている感覚がある」≠「引けている」です。
また、そもそもシングルパドルというのは「カヌースラローム」用に作られています。
カヌースラロームの競技時間は約90秒です。長くても120秒といったところです。
しかし、ラフティングでダウンリバーとなると30分を軽く超えます。
90秒に焦点を合わせて作ったパドルで30分漕ぐなんて到底無理な話です。
パドルの長さ
「パドルの長さってなんか基準あるの?」
よく聞かれる質問ですが前述したとおり答えはありません。
学生などの言い伝えによると「直立した時に自分の鼻下くらいまでの長さ」やら「顎下まで」など様々な言い伝えがあります笑
残念ながらどれも間違いです。
間違いというと語弊があるかもしれませんが、体格のこともスタイルのことも考えられていない長さ基準に意味はありません。
オススメしていた長さの決め方は「実際ボートに座って前漕ぎの構えをした時、ギリギリ水面につかない長さ」です。
ここで「そんなの多少長くても短くても無意識に合わせちゃうじゃん」と思われるかもしれません。
その通りです!!!
多少長さが変わっても体が合わせられます。
極端に合わないとどうしても肩がつっぱたり、猫背になったりします。そうならなければ実はOKなのです。
ただ、ここで注意してほしい点は『楽だから』『遠くの水まで掴めるから』という理由で長くしすぎるのはよくありません。長いパドルにはテコの原理が大きくかかります。ブレードサイズ同様ひけている気になりがちなのです。長くても155㎝くらいまでにしておくのがいいかと思います。
ちなみに私も身長180㎝ですが、パドルは150㎝ほどのものを使っています。
まとめ
今回はブレードサイズと長さについて簡単に解説しました。
簡潔にいうと「大きすぎない、長すぎない」です!
また、長さ・サイズ関係なくやめた方がいい組み方としては「独特な形状のパドルをいきなり買う」です。
例を挙げるとVajdaのOneなどです。実際使いましたがすごくいいパドルです。しかし、癖があるのでいきなり一本目で行くのはオススメできません。
理想は「様々なメーカーの様々なパドルを人から借りて好きなものを探す」です。
今回は長さとサイズについて解説しましたが、メーカーやシャフト・グリップサイズについても機会があれば解説していきます。
ぜひ自分好みのパドルを探してみてください!!
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